職種探しで、適材適所が効率的と考える風潮があります。確かに、持ちうるスキルを活用して取り組める仕事に就いた方が成果を出しやすくなります。一点に集中することで、スキルも高めやすくなるわけです。その一方で、不得手とすることを放置するリスクも抱えます。
例えば、高い技術力を持ちつつもコミュニケーションが苦手な人がいるとします。良い仕事はできるわけですが、コミュニケーション能力を高めずに放置しておくと、将来部下ができた時に苦労することになります。
基本的に、職種探しは適材適所で構わないと思うのですが、苦手とする分野も積極的に克服するよう心がけることが大切です。今現在の利益のみを求めるのではなく、将来の利益も見据えたスキル磨きが必要というわけです。誰もが得意とする分野にばかり傾斜していては、世の中で必要とされる仕事が無くなってしまうことにもなりますからね。
また、仕事の適性というものは取組みによっていくらでも変わります。不得手と思えるものでも、好きで続けているうちに得意となることは多いものです。適材適所は現時点での得意な仕事を基準に考えがちですが、昔は長い時間をかけて人材を仕事に適するように育てたものです。そのような時間がなかなか取れない時代にはなってはいるものの、長期的な目線に立って見れば自分のやりたいことに取り組むことも大事と言えます。
得意なことを追求して効率良く結果を出すのも良いものですが、非効率的であったとしても好きなことを追い求めるのも、それはそれで良いのかもしれません。自分の人生なのですから。
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